2012年1月8日、金沢城址公園にて、勇壮な出初式を観た。風はさほどない、昨年よりは寒くはない、いやこれはわたしの勝手な思い込みであり、裸はさすがに寒いことだろう。金沢市の消防士には、加賀藩ゆかりの火消しの血(伝統)がある。加賀鳶の血が騒ぐ、寒さに負けない魂があるなどと、勝手なイメージを重ねて見ている。放水の水煙がわたしたちの頭上に迫ってくる・・・一二歩後退る我が身が誠になさけない。
追記・・・加賀鳶はしご上の演技の安全(命綱)が話題になっている。わたしは「江戸火消しの粋」に想いを馳せる一人として、命綱をつけての演技は野暮と・・・しかしながら、時はもはや江戸ではない、「伝統文化」として形だけを残すこともあるのかもしれない。江戸の美意識をそのままに伝えることは難しい、吐く息とともに薄れていくものかもしれない。